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Chad Morton=RB Washington Redskins

2004年07月14日

2003年のオフシーズンの話です。NYJのリターナーChad Mortonが弁護士の逆転仲裁でWAS入りになりました。非情に珍しいケースなので、かいつまんで概観しておきます。

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①WASのDaniel SnyderがRFA(ドラ5見返り)のNYJ Chad Mortonに5年総額約8ミリオンをオファー。

②Chad Mortonがこれにサイン。

③NYJのTerry Bradwayがマッチするかどうか検討。で、よくよく見てみると、「最後の2年の契約を行使するか否かはChad Morton側に権利がある」という条項が付いていた。コレについて、Terry BradwayがNFL Management Council(リーグ側のセクション)という部署に問い合わせたところ、「それは契約の原則的な部分(a principal part)じゃないから、マッチしなくてもいいよ」とアドヴァイスされた模様。この場合の原則的な部分とはすなわち、サインボーナスや各年のベースサラリー、さらにインセンティヴ・ボーナスの数字のことを意味する、と解釈できる。

④ということで、Terry Bradwayはこの「オプション部分」をカットして、5年総額約8ミリオンの原則部分だけマッチ。

⑤これに怒ったのがDaniel Snyder。そもそもこの「オプション契約部分」こそ、NYJにマッチされない工夫として織り込んだ肝心要の部分なので、これをハズして「マッチしました」なんて言われても納得が行かない。そこでNFLPA(選手側の組合)というところに相談して、異議申し立て。

⑥Richard Blochという弁護士が仲裁役・調停人として登場。「NYJ&NFL vs WAS&NFL選手組合」という対決を裁いたところ、Daniel Snyderの勝ちで、Chad MortonはWAS行きとなる。

⑦ところがこの話はまだ終わりでなくて、このRichard Blochという弁護士が、「実はWashington在住のRedskinsのファンで、シーズンチケットまで持っているようなヤツだ」と、NYの新聞が暴いてしまったので、大騒動となる。

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第三者として思うことですが、今回の件はWashington側が正しいと思います。RFAやフランチャイズ・プレイヤー、トランジション・プレイヤーの引き抜きの際には、「同等以上の条件でマッチして、引き留めることができる」と言われていたように思うからです。NFL Management Councilの対応者(名前は伏せます)がどうかしていた、としか思えません。それに、NFLはサラリーキャップに関しては極めて厳密で妥協を許さないシステム作りをしていますので、サラリーキャップとFAという契約体系から考えても、今回のNFL Management Councilの対応者の判断は間違っていたように思います。で、そもそも「インセンティヴのオプション部分はマッチしなくても良いのかな?」とか考えたTerry Bradwayに関しても少し疑問を持たざるを得ません。「同等以上の条件でマッチして、引き留めることができる」という字義通りに解釈すれば、そんなことはあり得ないと思います。
by bufbills | 2005-01-03 03:20 | Runningback/FB | Comments(4)
Commented by bufbills at 2005-03-26 02:02
2004年、GB戦でACLを断裂、シーズンアウトとなりましたが、リハビリは順調なようです。ただ、Joe Gibbsとの相性がありますので、怪我が治っても、そのうち解雇されるような気がしてなりません。
Commented by bufbills at 2005-06-07 02:21
兄弟揃って6月1日にカットされてしまったとか。
Commented by bufbills at 2005-06-07 02:23
兄貴のジョニーは日本人顔の風貌を残していたような気がするのですが、舎弟のチャドはどうなんでしょうね? あんまり顔を覚えていません。
Commented by bufbills at 2005-06-22 21:42
1年契約でNew Englandへ!! またリターンTDとか喰らいそうでイヤでつね(ヽ゚ω゚)ノ

兄貴は2年契約でSan Franciscoだそうです。
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