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WRには2種類ある

Joel BuchsbaumのFootball 101から。ずいぶん前に書いたのですが、パソコンの中で放置状態でした。

オフェンスのフォーメーションの基本は、「スクリメージに7人並ばなければならない」というルール上の制約から始まります。OLは5人いますから、OLの他に2人はラインナップしなければなりません。で、2WR/1TE/2RBの場合だと、TE(タイトエンド)1人とWR1人が、スクリメージに並ぶことになります。このうち、WRのほうをSE(スプリットエンド)と呼ぶことがあります。Tight Endとはそもそも「OLの近くにいる」という意味で、Split Endとは「OLから離れている」という意味です。

WRとは、SEとFlanker(フランカー)というちょっとだけ役割の違う2人のことです。SEはプレイ直前まで動くことが出来ないのでバンプされやすいのに対して、Flankerはスクリメージ上にいなくても良いので、自由に動けます。通常、QBが右利きの場合はTEが右側にセットし、右側にFlankerが来てモーションなどを行い、左側の離れた位置にSEがセットします。ということで、SEはバンプされにくい選手が望ましく、サイズが大きいディープスレットが好まれます。一方で、Flankerはバンプされずに自由にルートに出ることができるので、サイズが小さくてもレシーヴ能力の高いポゼッションタイプが好まれます。通常はSEとFlankerをひとまとめにWRと呼んでいますが、WRの中にも微妙な違いがあり、両方こなせるWRはそんなに多くないようです。どちらかと言えばFlankerがエースWRで、例えばJerry RiceやMichael IrvinがFlankerで、John TaylorやAlvin HarperがSEという具合です。しかし、両方ともこなせるWRというのがときどきいて、重宝されます。

3WR体型になると事情はちょっと変わります。一般的には、アウトサイドの2人(SEとFlanker)はスピードがあることが条件ですが、インサイドに入る3番目のWRはSlot(スロット)と呼ばれ、ショートパスを自在に捕るシュアーハンドと、素早いカットを切るクイックネス、相手のブリッツが入ったときにホット・リードをしてQBからボールを受ける機転、などを要求されることが多いです。

一方で、2TE(WTE)セットにすると、WRの2人がいずれもモーション可能になり、また約50センチくらいCBとの距離が生じるので、バンプされにくくなります。2人のWRを自由に活かすことを目的として、2TE(WTE)を採用することはしばしばあります。

http://archive.profootballweekly.com/content/archives/features_2000/football101_050900.asp
by bufbills | 2005-11-03 23:28 | NFL | Comments(0)
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