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2005 WEEK3 Atlanta@Buffalo

まず猛暑のTampa Bayで38分間もフィールドに立たされ、ハデにスタミナ切れを起こしたディフェンスから。

Atlantaのランオフェンスをどう止めるかがポイントになります。Alex Gibbs仕込みのゾーンブロックから繰り出されるWarrick Dunnに対しては、オープンのプレイでは各自が持ち場をしっかり守ってコンテインすることが肝心です。つまり、「タックルするのは後ろの人間」と割り切って、DLの4人は対面に押されずに2ギャップをしっかり守ることを責任とします。ギャップを割ってタックルをしようとしたり、外側に行きすぎたりして凸凹を作ると、Dunnのカットバックのエジキになります。つまり、わずかな隙間を抜けてきたところを即タックルというのが理想的で、2-3ydsのゲインに抑えればヨシと考えて欲しいです。逆にインサイドのランでは、PhiladelphiaのPattersonが見せてくれたようなペネトレイトを期待します。その際、RGに入るKynan ForneyとマッチアップするDTが鍵になるでしょう。Sam Adamsにせよ、Ron Edwardsにせよ、彼に軽くあしらわれるようだと話になりません。両DEは若干軽量ですが、Chris KelsayはそもそもランD♯向きですし、Aaron Schobelもなんとかやってくれるのではないかと…。

いずれにせよ、OL5人の相手は「DL4人+London Fletcher」で相殺、TE相手にJeff Poseyで相殺、FB相手にTakeo Spikesで相殺、ということでRBをタックルするのは上がり目のLawyer Milloyになります。スタミナが課題ですから、オフェンスに頑張って時間を稼いで貰うことは当然として、Michael Vickのラン対策を含めて8メンフロントでもなんでもして、止めてください。ただし、Lawyer Milloyが親指を骨折したらしく、タックリングが少々不安なところです。ともかく最低限、DunnとT.J. Duckettのランは止めなければなりませんが、ホームでやれるのでソコソコやってくれるような気もするのですが…。

Michael Vickのパス。相変わらずあんまり上手くないですが、ディープに投げる肩はあるので常に8メンフロントは無理かと思います。Peerless Price放出の後釜となるドラ1のMichae Jenkinsが長いのを受けていましたし、Brian Dawkinsの後ろを突かれていましたから、Troy Vincentも越えて行かれる可能性が高いです。ただし、Nate ClementsとTerrance McGeeの2人がWRをマンツーマンで処理して、Alge CrumplerだけTakeo SpikesやJeff Poseyがなんとかする、という展開でないと勝てるワケがありません。AtlantaのリーサルウェポンはもちろんMichael Vickのスクランブルで、イザとなるとカレッジ的なショットガンからのQBスウィープとかもやってきます。コレは止まらないでしょう。Michael Vickにせよ、Dunnにせよ、Justin Griffithにせよ、Atlantaは徹頭徹尾スピード強調型のオフェンスです。コンテインをしっかりやって密集戦でのパワー勝負に持ち込む、かつパワーで負けない、…そんなことができるのかどうか半信半疑なので20点くらいは獲られることを覚悟したいです。

というか、Atlantaが相手だとディフェンスはアタリハズレが大きいだろうし、信用できないというか予想できないです、ハイ。

一方のJ.P. Losman率いるオフェンス。AtlantaのD♯はアタッキング・スタイルが信条です。昨年のNFCチャンピオンシップでは不可解なコンサヴァ路線でしたが、そこがDC Ed Donatellの良く分からないところ。ただし今はJim Mora Jr.のお墨付きですから、若いQBが相手ということもありブリッツをガンガン入れてプレッシャーを掛けてくるでしょう。そこで問題となるのは、マンツーマンでのマッチアップの相性と、J.P. Losmanのコントロールです。

さて、WLB Keith BrookingがBrian Westbrook相手に苦戦していました。というか、そもそもWestbrookをマンツーマンでカヴァーできるLBなんて一握りもいないのではないかと思いますが、Buffaloにはこのようなスキャットバックはいません。TEにはパスプレイでプレイメイカーとなれる人材は全くいないので、残るのは結局Eric MouldsとLee Evansです。

Eric Mouldsはここまで2試合で5キャッチ48ydsの獲得のみ。記事が出ていましたが、Jim Kellyに始まり、Todd Collins、Doug Flutie、Rob Johnson、Alex Van Pelt、Drew Bledsoeなど、1996年のプロ入り以来10年間でQBはコロコロ変わり続けました。同期のMarvin HarrisonがPeyton Manningを得て、Terrell OwensもSteve Young-Jeff Garcia-Donovan McNabbとWCOのシステムでプレイし続け、Keyshawn Johnsonもすでにスーパーボウルリングを得て、Vinny TestaverdeやBrad JohnsonといったヴェテランQBを相手にボールを獲ってきました。呼吸、タイミング、コミュニケーションなど、QBが変わるたびに全てを構築し直さなければならないのは、大変な苦労のようで、「毎週Marvin Harrisonと電話をするんだけど、彼とPeyton Manningは、お互いにお互いが何をするか分かっているんだ」と愚痴を漏らしています。契約最終年となった2000年には「オレにボールをよこせ!」とわめきだした前科のあるEric Mouldsですが、もう32歳でチーム最古参となり、リーダーとしての役割も要求されています。つまり、かつて「Jerry RiceがSteve Youngを育てた」と言われたような、WRがQBを育てる姿勢を要求されているのかも。

ハッキリ言って、今シーズンは全てのゲームが「J.P. Losman次第」であるコトに変わりはなく、sが1個増えるのだけは勘弁して欲しいですが、アップダウンの激しさを予想するのも難しいところです。ただし、今回はホームでやれますし、Tampa Bay相手に悲惨な負け方をしましたから、INT覚悟で思い切りの良いプレイを見せてくれるでしょう。Deangelo Hallがどちらとマッチアップするのか分かりませんが、Jason WebsterとマッチアップするほうのWRが100yds超えの活躍をするくらいでようやく互角の戦いになると思います。フィールドの内側には極力投げないほうが良いでしょう。SSに入るKeion CarpenterはBuffalo時代からカンの良い選手で、ビッグプレイの能力があります(彼を放出したのはGregg Williamsのボーンヘッドです)。なるべくアウトパターンに徹する、という意味ではコンサヴァになってヨシとします。いずれにせよ、WRにパスが通ると仮定して、ようやくスクリーンやドローといった裏のプレイも使えるようになりますから、今回のJ.P. Losmanには「WRへのパスを10本」を課題としたいと思います。

ランのほうですが、Willis McGaheeのダンシング・スタイルが変わるとも思えず、それが長所であり短所なので、Mike MularkeyやTom Clementsとしては計算のしにくいラッシングゲームを強いられるでしょう(爆) ただし、Atlanta相手にはパワーランを挑むのが正解だと思います。アタッキング・スタイルのため、速いですが、軽いです。DTに入るRod ColemanなんてOakland時代には57とか付けてた気がしますし(違いましたっけ?)、Buffaloと同じでNFLでは珍しいダブル白人DEも典型的なパスラッシャーです。ただ、Philadelphia戦では、Colemanの隣に入っていた発音しにくそうな正体不明の94番が結構押し負けないで頑張っていました。彼さえ動かすことができれば、真っ向勝負を挑めばそれなりに進むような気もします。ただし、Edgerton Hartwellが出てくるようだと、これはどうにかしないと問題ですね。Daimon SheltonかTrey Teagueあたりが彼を拾うことができれば…って、言い始めたらキリがないです。

先週SeattleはShaun Alexanderが144ydsを走りました。さらにDarrell Jacksonが8キャッチ132ydsを記録しています。この数字を複製することができれば、勝機が見えてきます。やはり20点前後の勝負で、勝つときは3点差。負けるときは、10-28とか一方的に負けるような気がします。
by bufbills | 2005-09-26 00:04 | Bills | Comments(17)
Commented by bufbills at 2005-09-26 01:57
Mike Williamsの変わりにGreg Jermanがスタート。2年前のMiami戦以来とか。

Jason WebsterとDez Whiteも出れないとか。
Commented by bufbills at 2005-09-26 02:20
ランが出て3点先制しましたが、J.P. Losmanは危なっかしいですね(゚Д゚lll)
Commented by bufbills at 2005-09-26 03:09
Josh Reedが大事な3rdダウンを更新しました。

ランしか出ていません。ディフェンスはサイアク。6-14です。
Commented by bufbills at 2005-09-26 03:52
Chris KelsayのINT!!!
Commented by bufbills at 2005-09-26 04:54
Deangelo Hallのファンブルで生き返りました。
Commented by bufbills at 2005-09-26 04:59
QBスニークがショートというテイタラク。

はうう(゚Д゚lll)

NYJとMiamiが同点です。
Commented by bufbills at 2005-09-26 05:08
最後の追い上げだというのに、いきなりサックされてファンブルロストですか・・・。ダイブ前途多難そうです。
Commented by bufbills at 2005-09-26 20:13
Ricky復活はどうかと思いますが、やるべきコトをやっているMiamiが羨ましい・・・(ヽ゚ω゚)ノ
Commented by Bruce_Ojisan at 2005-09-26 20:15 x
ひどいですねえ。負けるにしても、JPにはもっと若さと未来を感じさせて欲しいものです。例えば、300y投げたけど5INT食らってしまったとか、100Y近く走ったけど、ファンブルしてしまったとか。
このままではドラ1どころかプロとしての資質に疑問を感じます。
今日の試合ではスパイクスをはじめ(シーズンエンド?)けが人が多く出たようですね。
こうなりゃ残り全部負けてドラフトでライナートを獲りましょうって、シャレにもなりません。
Commented by bufbills at 2005-09-26 20:28
1999年にプレイオフに出て以来、Music City MiracleでTennesseeに負けて以来、あのゲーム以来Buffaloは「チーム」になれていません。あのゲームではRJがスタートし、Doug Flutieというチームの魂を失っての敗戦でした。

2000年はRJ先発に固執して8勝8敗。後半ディフェンスに怪我人続出でプレイオフを逃します。

2001年はTom DonahoeとGregg Williamsのコンビに代わってチームを解体。3勝13敗に終わります。2002年にDrew Bledsoeを連れてきて8勝8敗。それでも5割以下のチーム相手の白星が多く、プレイオフ・コンテンダーにはことごとく負けました。Takeo Spikes以下の加入で飛躍が期待された2003年はKevin Gilbrideの単細胞にDrew Bledsoeが乗っかってしまい後半オフェンスがボロボロに崩壊して6勝10敗。

HCがMike Mularkeyに代わった2004年はシーズン後半に6連勝などでモメンタムを掴んだかに見えましたが、最終週にHA確定のPittsburghにHomeで敗戦というテイタラクぶり。Drew Bledsoeとはココでサヨウナラとなっています。
Commented by bufbills at 2005-09-26 20:31
ここのところずっと、攻守が噛み合いません。オフェンスとディフェンスががバラバラに勝手なことをやっています。ついでに言うと、スペシャルチームもバラバラで、カヴァーチームやリターンが改善されたと思ったらキッカーが不安定です。ヴィジョンの悪いGMはもう勘弁です。

>JPにはもっと若さと未来を感じさせて欲しいものです。
あんまりアタマが良くないように思います。「思い切り良くやれ」と指示したら、投げる代わりに走ってしまいそうで(爆)

Takeo Spikesシーズンエンドですか? なんだかなぅ、せっかく楽しみにしていたシーズンなのですが、今年もMaddenで憂さ晴らし一直線ですね(ヽ゚ω゚)ノ
Commented by bufbills at 2005-09-26 20:38
ただし、このゲーム、ディフェンスを責めるつもりはありません。Atlantaは特殊ですから、多少やられるのは仕方がないでしょう。24点なら許容範囲だと思います。

何度かキャッチアップのチャンスがあったのに、その度にショートが取れなかったり、ミスファイアーしてFG止まりだったりと、効率の悪さに聴いていてハラが立ちました。

Matt Leinartですが、個人的にはドラ1でQBを指名するのはギャンブルなのでしたくありませんです。Gus FrerotteやJon KitnaやTrent Dilferのようなヴェテランで充分ではないかと思うのです(Holcomb先発希望)。で、ドラ3以下で毎年適当にQBを指名していれば、いつか当たりが来る年が来るのではないかと(爆) Kyle Ortonを当てたっぽいChicagoのような例がありますし。で、スターターが怪我をしたときにバックアップで出てきて結果を出して、その後実力で先発の座を奪うのが理想です。
Commented by bufbills at 2005-09-26 20:52
このチームはメッキです。ツギハギだらけのメッキです。

パーツを揃えてカタチを整えるだけではフットボールに勝てません。そこに戦術的かつ精神的な1本の柱を通さないと。今のままでは構造と機能が一致せずに障害を突かれて無惨に終わるだけだと思います。
Commented by Bruce_Ojisan at 2005-09-26 22:57 x
やはりタケオはアキレス腱断裂によりシーズンアウトのようです。。。。こうなりゃ意地でもJPで1年通してドラフトで上位権をいただきましょう、、、って気が早いですか。

>あんまりアタマが良くないように思います。
それってJPはライア○・○ー○かジェ○・ジョー○クラスということでしょうか。。まあ、後者であればはまったときのパッシングアタックがあるだけマシですが。。。。先週のTB戦のセイフティを見ましたが、あんなのをプロで見たのは初めてです。。。。(TT)
Commented by bufbills at 2005-09-27 23:07
Takeoのシーズンは終わったようで、Angelo Crowellが代わりに入るようですね。ホトンド観たことがないので信用していないのですが、今のBuffaloのスキームはTakeoのために作られているので、コレはちょっとどうしようもないかもしれないですね。

どうもDTが弱いのではないかと思います。Sam Adamsのコンディションがまだ不充分で、Ron EdwardsとTim Andersonがやられているのではないかと。
Commented by ハァ坊 at 2005-10-08 23:42 x
BS日テレでATL@BUF見ました。JP Losmanですが、

>あんまりアタマが良くないように思います。

というのが正鵠を射ている、という感想です(爆)。

とにかく判断が遅い上に悪い。ポケットの中での落ち着きが皆無で、ちょこちょこ動き回る。走りたくてしょうがない感じ(笑)。
パスラッシャーが迫ってきてるのを横に逃げ、「投げ捨てかなー」というシーンで、いきなりそのパスラッシャーに向かって走り出してサック食らう、、、正直言って先発していいレベルじゃないですね。
パスのコントロールも正直ひどいものでしたが、それ以前にまず「きちんとターゲットを探して投げる、パサーとしての意識」を持たせんことにはあかんかと。確かに足はありますが、Michael Vickほどのキレがあるわけではありませんし。。。

Mike Mularkeyがどういう根拠で「Losmanは準備OKだよ」と言っていたのか気になります(爆)
Commented by bufbills at 2005-10-09 18:46
ありがとうございます。やっぱりカレッジレベルなのでしょうか。「プロのスピードに対応できていない、アタマも悪い」というのが落とし所のようで、とんだQBを指名してしまったな、という印象です。というか、使えるように教育してシステムを作ってこないコーチ陣が悪いのですが(爆)
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