fast-flowing defenseについて

Week5はRamsのDLが控えメンバー中心だったからランが出た、という記事を何本か見かけたのですが、「それはどうなんだろう?」と思ったので、少し書いてみます。



最近のディフェンスは4-3underを含めて「fast-flowing defense」と呼ばれるようで、ちょうどWeek2のSEA@LAで両チームともまさにこのfast-flowing型だったのを見た後ということもあります。このディフェンスの特徴はサイドへのラッシング・ディフェンスで、フロント7全員が殺到してそもそもRBが走る隙間を与えないところにあります。つまり、プレイサイドのギャップを埋めるように全員が流れるシステムであり、たとえばTony DungyがやっていたようなTampa2の集散の早さとも少し異なるように見えます。で、こういうスピード特化決め打ち型ディフェンスの弱点は、いつの時代もCounterのランになるわけです。

こちらはWeek5のLeSean McCoyのハイライトですが、2プレイ目に53ydsランのシーンがあります。
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2列目に並んでいるのは右から、#26 OLB/SSのMark Barron、#52 MLB Alec Ogletree、#59 OLB Josh Forrestです。
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BarronがプルアウトしてきたJohn Millerに獲られ、Ogletreeがオフバランスで左に来ていたJordan Millsと意味のないどつき合いを演じてしまい、Forrestがミスタックルした結果、リードブロッカーのJerome Feltonがフリーのままロングゲインになりました。早い話が、OgletreeがスクリメージでJerome Feltonに当たりに行って幾らかでもラッシングレーンを狭くしていれば、ForrestがLeSean McCoyをタックルできていたハズです。事の本質はOgletreeの判断ミスであり、DLの質ではないでしょう。ハイライトの最後のランでは、LBがLeSean McCoyを止めにスクリメージを越えて上がって行ったところまでは良かったのですが、かわされてロングゲインになるシーンが見れます。

一方こちらはWeek4のBUFディフェンスのハイライトですが、2プレイ目でZach Brownは鋭い上がりを見せてスクリメージの後ろで止めています。もちろん同じプレイではないので厳密な比較はできませんが、fast-flowing defenseのキモは、ウィークサイドへカウンター気味のランが来たときに、2列目のLB陣がこれを察して止められるかどうかに掛かっているように思えます。DLのReadが的確であればこの手のカウンターも察することができるのでしょうが、そんなReadを繰り返していてはストロングサイドへのリアクション・スピードが落ちてしまいます。ルーツにある46ディフェンスは1ギャップ・ハッピーなのですから、長所を消すような真似をするのはナンセンスでしょう。ということで、fast-flowing defenseのランディフェンスのキモは4-3underならやはりMikeとWillです。DLは多少アンダーサイズでもスピードがあってギャップに突っ込めればある程度責任を果たしたことになり、安く済ませることができてしまいます。今年と昨年のBuffaloのディフェンスを見ているとDLの突っ込み具合が違いますし、MikeとWillのプレイ理解度が違います。

オフェンスからすれば、裏プレイであるカウンターは切り札に使いたいもの。しょっちゅう使っていては効果が半減以下になります。昔はThurman Thomasが日常的に使っていましたが、相手の目が慣れてきた1994年シーズンとかは開幕のJets戦でまったく走れず完敗した記憶があります。・・・そんなふうに思ったWeek5でした。

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by bufbills | 2016-10-12 00:18 | NFL | Comments(3)
Commented by SLEEP at 2016-10-12 15:42 x
RAMS控えDLは別に弱くないです、そりゃ先発陣が強力なので弱く見えても仕方ないけども。
たしかにこういうディフェンスにはカウンター系が効きますね。それプラスビルズはうまくストレッチして加速するスペースを作っていたように思います。

SEAが少し弱くなってきたので今年はチャンスありかなと11月いっぱいまで思っておきますw
Commented by Liger at 2016-10-12 17:59 x
おぉ詳しい解説、どうも有り難う御座います。
>先発陣が強力なので(控えDLが弱く見ても仕方ない)
そりゃそうですよね、ウチでスーと組んで鬼DTタンデムと言われたフェアリーですら、ラムズに行ったらローテーション要員としてしか出番が無かった訳ですから。
次週W6はウチがLAと対戦なので、なんとかカウンター系ランで一泡吹かせて、昨季の雪辱を果たしたいですね。その為にはデイライトを見つけるのが得意なワシントンが復帰できると良いのですが。。。
でもそれ以前に、ウチのランディフェンスじゃあ、ガーリーにブチ抜かれ捲って、前半で万事休すってことになりかねませんけどね。B国は次のNE戦でブレイディ込の愛国をスィープという夢を果たすまでは、他のチームに負けるという訳にはイカンでしょうよ。
Commented by bufbills at 2016-10-15 21:43
>SLEEP様
Jeff FisherやGregg Williamsは、4-2-5とかを基本に考えているのでしょうか? 微妙にLBが一枚足りなくて重さが足りてないような気がしたのですが。

ウワサのMinnesotaはまだ見てないので分からないのですが、今年は絶対的に強いチームがなさそうな気がしてきました。お互いチャンスかもしれないですね。

>Liger様
このGameではドローもそこそこ出ていたので、上手くOLがラッシングレーンを用意できれば、並のRBなら走れると思います。そういう意味で、昨年ランばっかりやっていたので、うちのOLのランブロックはNFLの中でもまあまあイケてるほうなんじゃないかと、思い始めています。NFL全体のレベルが下がったのかもしれないですが。Rams DLのスクリーンに対する対処能力は良く分かりませんでしたね。

キャパニックに負けるのがこれまでのBillsです。いつものパターンになってもならなくても、注目して見守ります(ヽ゜ω゜)ノ
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